結婚相談所 特有の重複交際とは? その実態と裏話
こんにちは。元マリッジカウンセラーのエレナです。
結婚相談所特有の交際の仕方に、重複交際があります。あなたは初めて聞く言葉かも知れませんね。
結婚相談所では真剣交際に進展する前の段階である仮交際の期間であれば、条件付きでこの重複交際を認めているところもあるのです。
今回は、聞き慣れない結婚相談所 特有の重複交際の実態と私が結婚相談所に勤務していたときの裏話について、ご紹介しますね。
重複交際の実態
重複交際とは?
重複交際とは、同時に複数の異性と交際することです。つまり同時期に2人か3人と あなたが複数の異性と交際することです。
一般的な恋愛では二股や浮気と考えられ、道徳的に許されない不誠実な行為。でも結婚相談所では、ある程度までなら制約つきで認めています。
冒頭で述べたとおり、仮交際期間であることが1つの条件です。仮交際とはお見合いをして真剣交際に発展する前段階のことで、恋愛で言えばデートに誘ってみたくらいの段階です。
ただし結婚相談所によっては「二兎を追う者は一兎をも得ず」という考え方から、重複交際を認めていないところもあります
結婚相談所で重複交際を認めている理由
重複交際が認められているのは会員さん側と結婚相談所側の気持ちや事情があるからです。
会員さん側の気持ち
「せっかくお金を払って入会したのだから、多くの異性に会えるチャンスがあるなら、それを上手く利用して良い人を探したい」
という気持ちと、もう1つ。こちらは会員さんと相談所側の両方の側面があるのですが
お見合いの申し込みが多すぎて、1対1でお見合い、仮交際を進行させると時間が足りなくなってしまう
という事情があります。多い人だと100件くらいのお見合いのお申し込みが集中する方がいらっしゃるのです。ここまで集中しなくても、お仕事をしながらの婚活では土日しか時間が作れず、やはり時間的に厳しいという方もいらっしゃいます。
そしてこのお見合いのお申し込みは長期に保留にすることができず、1対1ではとても対応できないという事情があるのですね。
結婚相談所側の想い
婚活している人は、結婚に対する前向きな気持ちがある。だが結婚したいと思う期間は限られている。
これは年齢や性別に関係なく共通することで、自分と相手の貴重な時間・労力・お金は有効に使った方がよい。
お互いに限られた期間の中で効率よく多くの異性と出会い、自分に合った人を絞り込んでいくことで自分の立ち位置が明確になり、自分に合いそうな人に辿り着きやすくなると考えているからです。
重複交際進行中は相手に知らせるの?
重複交際を制約つきで認めている場合、お相手が所属している結婚相談所には「現在、こちらの会員さんは重複交際中です」と伝えることはありません。
その理由は「重複交際をしています」と聞かされた側は、やはり良い気持ちはしないからです。
もしも相手から聞かれたら?
もしも、あなたが交際中の異性から「ほかに交際している人はいますか?」と聞かれたら、どんなふうに答えればよいか迷ってしまいますね。
そんなときは「正式に結婚を前提とした交際相手が決まるまでは、なるべく多くの人に会ってみたいと思う気持ちはあります」と正直に答えておくのが賢明です。
これは不誠実でも軽薄な行為でもありません。真剣交際に進展するまでは、あくまで仮の交際です。
重複交際をする場合は一定のルールを設け、お相手を傷つけないように配慮しながらが大原則になっています。
重複交際の裏話
入会したばかりの会員さんは重複交際をすることに抵抗を感じる人が、ほとんどです。
私が勤務していた結婚相談所では、重複交際を認めていました。ただし、以下の3つのルールを徹底してもらうことで、重複交際への抵抗感を緩和していました。
- 重複交際の同時進行は2人まで
- 会員さんは、きちんと婚活記録を作成し管理する
- 3回目のデートを終えた時点で今後、どうするかを決める
2の「会員さんが、きちんと婚活記録を作成し管理する」について、何を記録していたかというと会員さんに、お願いしていたのは以下の5点です。
- デートした日づけ、おおまかに会話した内容について
- どんな場所に出掛け、どんなふうに過ごしたのか
- お相手に対して「ここは好印象だった」、「こんな点はNGだった」と感じた点
- その日、デートをしていたときの あなたの気持ち
- 電話で話した内容と、LINE(メール)の内容
これらを記録しておくことで記憶を鮮明にして、読み返せば「あっ、そうだった」と具体的にありありと分かるようにしていたのです。
私見として、この婚活記録があると お相手とのやりとりが時系列で把握できるし復習も兼ねられるので便利だと思います。
こうすることで3回目のデートを終えた時点で今後、どうするかを比較的スムーズに決められるのです。
3の重複交際を長期に渡って続けることを避けるべき理由は、交際中の異性から「優柔不断なのでは?」と思われ、信用をなくしてしまうこともあるからです。
それでも、会員さんによっては「どちらかの人に決められない」という人もいます。
そんなときは、私から以下のような3つの質問をすると、どちらか1人を選択しやすくなっていきました。
- どちらの人の方がより「一緒にいたいな」と思えたか
- 夜、寝る前に どちらの人のことを多く考えているか
- 「もう会えなくなる」と考えた場合、どちらの人の方が、より寂しく感じるか
そして重複交際をしてみて、どちらか1人に絞り込めたら結婚相談所の担当者に伝えます。そして絞り込めた人と、真剣交際に進展させる努力をし続けます。
女性は重複交際をすることで
- 私を大切に想っていてくれることが伝わるか
- 金銭・考え方などの価値観があうか
- 尊敬できる・信頼できるか
- 私の話に耳を傾けてくれ、してほしいことを言葉にしなくても察してくれるか
- 生理的に嫌だなと感じる部分がないか
などを確認しているのです。
女性によくあるのが「理性的な部分でコントロールできない、感情的な部分でダメ」というもので、一言で言えば「生理的に無理」という状態です。
どんなときに、そう感じる人が多いかというと
- 清潔感がない
- 店員さんや周囲の人に対して横柄な態度をしていた
- 気配りがなく、いい加減・無神経だと感じた
などが挙げられます。
どんなにスペックが良く高収入でも、女性が「生理的に無理」と思ってしまえば縁を進展させることはできません。
これとは逆に女性が結婚相手に求める条件に一致していなくても、女性が男性に対して好意的に考えられるところがある場合は、交際がよい方に進展することもあります。
「女性の恋愛感情は、急に冷めてしまうこともある」と頭の片隅に入れておき、清潔感と気配り、謙虚さなども忘れないようにしたいですね。
まとめ:重複交際の考え方
重複交際の目的は、いろいろな異性がいると知ること。そして会って話すことで、あなたとの相性を探ってみることです。
その中で、あなた自身も異性から客観的な評価をされていることに気づくことができます。
そうすることで、あなたが結婚相手の条件としていたものが適切なのか、見直しが必要なのかも少しずつ分かってくるのです。
重複交際をしている期間はスケジュール管理が大変ですが、あくまでも仮交際の期間なので深く気にしなくても大丈夫。ただし、どの人に対しても誠実に熱意を持って交際してくださいね。